aokomoriuta's blog

青子守歌のブログ

回転前後の座標が分かっている場合の回転中心座標を求める

剛体の移動を追跡する実験をしたときに、その剛体の2点に測定点を貼り付けてカメラ等で動画撮影する事がよくあります。この時、その剛体の特性がよく分かってない場合、その回転中心(もし拘束条件がなければ重心)はどのように求められるか?という解法について、とある事情で必要になったのでメモがてら書いておきます。

具体的に言うと、下図のような2点p0, p1が、ある点c周りに回転してP0, P1になった時、cの座標と回転角θを求めたいということです。

p0 p0 p1 P0 c P1

結果は以下の通りになりました。

\displaystyle
\begin{align*}
\theta&=\text{sign} \left\{ \left( \mathbf{p}_1-\mathbf{p}_0 \right) \times \left( \mathbf{P}_1-\mathbf{P}_0 \right) \right\} \cos^{-1} \frac{\left( \mathbf{p}_1-\mathbf{p}_0 \right) \cdot \left( \mathbf{P}_1-\mathbf{P}_0 \right)}{\left| \mathbf{p}_1-\mathbf{p}_0 \right| \left| \mathbf{P}_1-\mathbf{P}_0 \right|} \\
c_x&=\frac{X_0 + x_0}{2} \pm \sqrt{\left(\frac{X_0 + x_0}{2} \right)^2 - X_0 x_0 - \frac{L^2}{4} + \left(\frac{Y_0 - y_0 }{2 \sin \frac{\theta}{2}}\right)^2 } \\
c_y&=\frac{{X_0}^2-{x_0}^2+{Y_0}^2-{y_0}^2- 2 X_0 + 2x_0 }{Y_0 - y_0}c_x
\end{align*}

以下証明など

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ヤコビ反復法が収束するための必要十分条件(2次元の場合)

ヤコビ法(ヤコビの反復法)を使って線形方程式

\displaystyle 
A \mathbf{x}=\mathbf{b}

の求解する時の収束条件について、世間一般では「係数行列Aが対角優位であること」ぐらいしか書いていない。しかしこれは十分条件であって、つまり、対角優位でなくても収束することがある。実際、

\displaystyle 
A = \begin{pmatrix}
4 & 2 \\
3 & 2
\end{pmatrix}

という係数行列は、2行目で対角成分2<非対角成分3なので対角優位ではないが、実際には収束する

では必要十分条件はなんだろうか?一般の場合は難しそうなのでとりあえず2次元で考えてみたところ導出できたのでメモがてら。

結論だけ先に書くと、2次元でヤコビ反復法が収束するための必要十分条件は、対角成分の積の絶対値が非対角成分の積の絶対値より大きいことだった。つまり

\displaystyle 
A = \begin{pmatrix}
a & b \\
c & d
\end{pmatrix}

に対して、 \left| ad \right| > \left| bc \right|であれば、ヤコビ反復法は収束するということである。

以下証明(というか考え方)。

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シマリスのハーゲン先生追悼記事(とこれからの我が家のシマリス)

昨年、2020年6月15日、我が家で飼っていたシマリスのハーゲン先生がこの世を去りました。7歳でした。死因は肺癌だったようです。 私が東京に出てきた年に生まれの子でした。寿命からすると飼育下では平均的な歳だったと思いますが、まだまだ大丈夫そうだなぁと思ってたところだったのでとても驚きでした。

あれから1年が経過し、先日1周忌もやったので、このタイミングで追悼記事を掲載しようと思います(本当は命日に投稿しようと思ったんですが、最期書いてて辛くなったので今書きあげたところ)。

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ありし日のハーゲン先生

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